治療

基本は生活指導
 その基本は生活指導です。
特に多尿タイプの子どもでは食事や水分摂取のコントロールが必要です。
これを実行するのには家族の協力が必要です。
摂取した余分な水分が尿になるまでに3時間程かかります。
ですから夕食から寝る3時間前には済ませる事です。
夕食後の3時間は水分を取らないようにして下さい。
それには夕食前に水分は充分に摂取しておくとよいと思います。
もちろん家族の方がジュースだビールだと飲んでいてはいけません。
協力してください。
また、塩分や糖分、蛋白質の取りすぎも多尿の原因になりますから、
なるべく薄味のものを作ってください。
牛乳のがぶ飲みは控えてください。
 膀胱型で昼間遺尿のあるお子さんでは、おしっこをするのを我慢する訓練が必要です。
 そのときはお母さんも一緒に我慢してみることが大切です。
薬だけ飲んでも夜尿は一時的にはよくなりますが、
食事管理がないと薬を中止した時点ですぐ崩れてしまいます。

 膀胱型の場合、おしっこをするのを我慢する訓練が必要です。
そのときはお母さんも一緒に我慢してみることが大切です。
薬だけ飲んでも一時的にはよくなりますが、水分制限がないと、
水が体の中にたまりすぎてしまうことがあります。

薬物療法

 薬の種類としては1 抗利尿ホルモン(デスモプレシン)2 三環系抗うつ剤、3 副交感神経遮断剤があります。


1 抗利尿ホルモン(デスモプレシン)

多尿型(混合型も含む)の場合、下垂体から抗利尿ホルモンが充分に分泌されないために夜間の尿量が減らず、夜尿をしてしまいます。こういうタイプにはこの薬が第一選択となります。これを使うことにより夜尿をしない習慣がつきますと、次第に尿意によって目が覚めるようになります。

2 副交感神経遮断剤(バップフォー、ポラギス)

膀胱型の夜尿は夜の間も副交感神経が刺激されて膀胱容量が増えません。基本的にはおしっこを出来るだけ我慢させて膀胱容量を増やす訓練をすることが大切ですが、こんな子にこの薬を使いますと、やかんの膀胱容量が増えや尿が改善します。

3 三環系抗うつ剤(トフラニール、アナフラニール、トリプタノール)

比較的軽い夜尿に使います。副交感神経抑制、覚醒などの役割があると考えられています。


ブザーを使った治療
 パンツに小さなセンサーを取り付け、パンツが濡れるとブザーが鳴ります。
よる定時に起こすやり方とは基本的に違います。
定時に起こす場合は、一定の時間におしっこをするという習慣付けになってしまいますが、ブザーの場合は、おしっこが出た時のみ起こされます。出なければなりません。
 私は使用したことはありませんが、多尿型以外では、かなり有効なケースもあるようです。
最後になりますが、夜尿で悩んでいる方はたくさん居られます。
くよくよ悩まずに、是非小児科の医師に相談してみてください。