昨年以来確認申請書添付構造計算書偽造問題が大きく報道されていますが、従来の手抜き欠陥は設計そのものは建築主事の確認を得た適法なものを施工の段階で手抜きするパターンであったのに対し、今回は設計段階で構造配筋が手抜きされた事案です。
施工業者やマンション販売業者はしきりに計算書作成の建築士を非難していますが、この販売主とこの建築士との組み合わせは他に20棟もあり、建築士の一存のみとはみることができません。 構造計算の手抜きによって誰が利益を得るのでしょうか。 むしろ廉売を売り物にしている販売主や施工会社に製造コスト削減に役立つことにメリットがあるのではないでしょうか。 確認検査機関が今回のみならず今まで何度も計算数値を見落としていたというのも不思議なことです。
結局まじめに計算書の検討をしていなかったからで、申請した建築士もそれを承知でのニセ計算書提出だったのでしょう。 欠陥住宅をつくらせない入り口の確認審査でめくら判を押されたのならば、安全性担保の最後の砦も失われてしまいます。
この問題の根源に横たわる設計業界の建設業界及び不動産業界との黒い癒着をどう正せばよいのでしょうか。
そのひとつに施工業者が建築士を雇用して建築士事務所を経営することが出来ないとする設計監理の建設業界からの独立を制度化して建築士の第三者制を高めることがあると思います。
欠陥住宅を正す会では毎月の東京・大阪の例会で欠陥住宅で御困りの方に弁護士・建築士・体験者によるご相談をしております。 御知り合いの方にご紹介をお願い致します。 |