市議会議員の仕事とは。
 
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市議会議員の仕事とは、人前で演説したり、チラシを配る事ではありません。
  また、1件ずつ挨拶回りをする事でも、行事やイベントに出て顔や名前を売る事でもありません。

  本来の仕事は「議会での活動」です。

  議会での活動には主なものとして、
@予算の審議・採決
A条例の策定
B一般質問での提案・追及
  などがあります。

  @予算の審議・採決とは、行政側(市長や職員)が作った予算について、今後どの様にお金を使っていく予定なのか細かな質疑を行い、その内容から判断して予算に賛成なのか反対なのかを表明する事で、地方自治法第96条第1項第2号に規定されています。

  議員の過半数が予算に反対すれば、行政側は予算を使う事ができないので、無駄な予算には反対し、必要な予算には賛成する是々非々の姿勢が本来の役割です。
  しかし、保育園の園舎が老朽化しているための建替え事業が1年間、先延ばしにされたり、各種補助金が削減されてしまった中で、東公園に昭和初期の洋館「本多忠次邸」が約5億円の総事業をかけて完成した事がありました。
  私は、「本多忠次邸」復元事業の予算に反対しましたが、反対議員3名、賛成議員36名で可決してしまいました。

  岡崎市議会は、私が議員になって以来、一度も予算が否決された事がありません。
  現在では、名鉄東岡崎駅北部にて、総事業費約21億円の(仮称)乙川人道橋や、総事業費約14億円のペデストリアンデッキの建設計画が、私を含む3名の議員が反対しましたが、賛成議員が30名おり、可決し、事業が進められてしまいました。
  また、平成27年3月議会では、議員報酬を1万7000円増額する条例改正案にも反対しましたが、賛成議員31名、反対議員3名で可決してしまい、議員報酬が増額してしまいました。
  ちなみに、平成24年9月議会にて、議員定数を40名から37名に削減する条例案には、反対議員が2名居ましたが、私を含む36名の議員が賛成し可決しましたので、議員定数を削減する事ができました。

  財政状況が厳しい現在、予算に全て賛成ばかりでもなく、反対ばかりでもない是々非々で中立の議員が私以外にも増える事を望んでいます。


  A国で作られる「決まり」を法律と呼び、本来は、三権分立によって国会議員だけが作る事ができますが、実際には法律の7割ほどは国家公務員が作っていると言われています。
  そして、法律の範囲内で市で作られる「決まり」を条例と呼び、条例の策定は、行政側(市長や職員)だけではなく、議会側でも策定する事ができ、憲法第94条、地方自治法第96条第1項第1号に規定されています。
  しかし、全国の多くの地方自治体でも見受けられますが、市での条例作りは行政側にまかせっきりで、議会としては単に「賛成するだけ」といった実態があります。
  岡崎市でも、従来から市の職員だけが条例を策定しており、平成21年にやっと初めて議員によって、議員や議会の役割を定めた「議会基本条例」が策定され、平成22年からは、防災について市や議会、市民の役割等を定めた防災基本条例を策定し、私は両方の条例の策定委員会のメンバーになりました。
  本来、議員には行政まかせにしない為の、職員に劣る事のない高い条例策定能力が求められています。

  ちなみに、私自身は資質向上のため、平成24年に議員力検定の議員1級に合格しました。私が受験した当時は、議員1級合格者は日本全国で19名しかいませんでした。


  B一般質問とは、広く市政一般に関して議員個人が行政側(市長や職員)に質問をする事で、市で行われていない事業の提案や、市政の問題点を追及する事が本来の目的です。
  しかし、市の今後の方針や予定、現在の事業の進み具合等々を単に聞くだけといった馴れ合いの質問や、具体的な提案の無い丸投げの要望などが見受けられ、議員の本来の役割が果たされてるとは言えません。

  ちなみに私は、平成25年12月議会の一般質問にて、市職員41名による手当ての不適正受給について追及しました。過去に過剰な金額の手当てを職員が受給していた事が判明し、約1700万円の市への返還金があった事や、約166万円が時効によって返還されていなかった事が、私が議会で質問するまで全く公表されておりませんでした。
  質問の準備段階で、時効となってしまった約166万円を市職員に任意で返還する様に求めていたところ、全額の返還が実現し、また、質問後には、手当ての支給に関してチェック体制が厳しくなり、さらに、質問内容が大きく報道でも取り上げられた事もあり、東海地方の30市以上の自治体でも職員による不適正受給の存在が次々と発覚し、総額1億7000万円以上の不適正受給の存在が明るみになりました。

  また、施策別の行政コストの策定、議会のインターネット配信、裏金の有無の調査、河川の洪水防止の観点から山林の保水力の調査、公共施設マネジメント白書の策定、土地開発公社を解散し、特別会計の設置、家族間での唾液によるむし歯予防の啓発、今後20年間の財政の長期将来推計の策定、等々の提案もしてきました。
 
  私は、市民から選ばれた議会は政策集団であるべきだと考えます。

  確かに、議員の一般質問には、行政側(市長や職員)に対する強制力が無いために、提案内容が実現するかどうかは行政側の判断になってしまうのが 議員としての限界ではありますが、だからと いって単に聞くだけの質問などでは、議会の中で議員として発言する意味が全くありません。
  市民の皆様には、どの議員がどんな提案や追及をしているのか、又は、していないのかを比較して頂けたらと思います。

 
  つまり、行政側の作った予算に全て賛成せずに、議会側が無駄だと考える予算には反対し、その分を必要な予算に回る様にしたり、市の借金を増やさないという本来の議会の権限をきちんと活用して、条例の策定能力を磨きながら、一般質問では具体的な政策提案をしたり、問題点の本質を追及するといった議会での活動が重要な仕事なのです。