自然界に棲む物たちの声が、目を閉じれば耳を澄まさなくても聞こえてくる。 呼吸(いき)をする度に、おいしい空気が我が体内に入ってくる。 病に罹った血液が、浄化されていく…そんな、気がする。

 私が、この伊賀森林の存在を知り、参加を決めたのには、長い時間はかからなかった。(締切りが近かったので、迷ってる時間がなかったともいう(笑))  何よりも、四年前の夏に、昔は不治の病と言われた白血病に罹った時から私は、何事にも【やらぬ後悔よりやる後悔】精神が先立つようになったからだ。(実のところ、このように強く言えるようになったのは、去年の五月、発病当時まで働いてた会社の地元店舗への応募がきっかけであるが。)

 不安な気持ちはあった。何せ一人で応募するのだから。
 だが、事前講習会に参加したことにより、その気持ちは和らいだ。
 そして、伊賀に新入の当日。(知った顔が並んでる、というのは、どんなに安心だったか…!)貸切りバスが、あっという間に私たちを伊賀に連れて行ってくれたこともあり、自然の家に着く頃にはわくわくし通しだった。

 自然の中での作業は、とても気持ちがよかった。普段ジムで流してる汗とは全然違う、心地良い汗。 呼吸をしてみた。 おいしい…! 自然の中での自分という存在は、いかにちっぽけか。だけど、此所に存在しているんだ、存在していいんだ…!!  

                            伊賀森林デビュー。C(笑)

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