●ツキノワグマは、私たちの活動の象徴  野生生物の生態系において、食物連鎖の頂点に立つ本州最大の動物・ツキノワグマが、紀伊半島で絶滅の危機に瀕しています。戦後の森林大規模伐採・復興造林・森林開発の過程で、ツキノワグマは捕獲、殺害し続けられ、今では推定100頭未満しか生息していません。このツキノワグマを守ることは、私たちの隣人である、多くの野生生物が安心して棲める自然環境を保護することに他ありません。

 ツキノワグマは木登りが得意な動物です。秋になると冬ごもりに備え、シバグリ、クルミ、クヌギ、ミズナラ、ブナなど堅果類の木に登り、その実を食べます。

 ツキノワグマは実を一つひとつ取って食べるのではなく、枝ごと折って実を食べ、その枝を自分のお尻の下に敷いて置く性質があります。こうしてできた枝のかたまりが、ちょうど木の棚のように見えることから、【熊棚・くまだな】といいます。東北地方では【熊の座】とも呼ばれます。 【熊棚・くまだな】を見かける山には、ツキノワグマが生息している証拠です。

● 夫婦でボランティア
 素人の中年夫婦に何ができるだろう。時々そんなことを話し合います。自分らが力不足で、やりたくても出来なかったら、諸先輩について経験してみることだ。そう考えています。

 現代は、IT・インターネットの時代。パソコンで検索すれば、世の中、色々な自然保護を実践していらっしゃるグループがあります。 木を植えるばかりでなく、スギ・ヒノキの植林のことも体験してみよう。そんな思いから、伊賀森林ボランティアサークルに夫婦で参加して、間伐、下草刈りなどを勉強しています。

 また、野生鳥獣が町中に出てくると交通事故や、野鳥が窓ガラスに激突したりと、様々な災難に遭遇します。ケガをしたり病気になった動物を助けてやりたい。そんな思いから、三重県・野生傷病鳥獣救護ボランティアに参加しています。  先日は、『憩の里山』造りを目指して、救護センターの裏山に、ムカゴを植えました。
                                    (Y)

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